保育士さんが働きやすい保育園とは?成功事例も紹介

保育士さんが働きやすい保育園とは?成功事例も紹介

保育事業をおこなうにあたって、重要となっているのが職員集め。とくに保育士さんを集めるのに、苦労している事業主が多いです。

ここでは、保育士さんが働きたいと思える、働きやすい保育園について紹介します。どのような特徴があれば保育士さんが働きやすいと感じるのか、参考にしてください。

保育士さんが働きたいと思う職場とは?

実際に保育士さんが働きやすいと感じる保育園は、どのような条件や環境なのでしょうか。

保育士さんが職場探しをする際に、働きたいと思えるポイントは主に以下の3つです。

  • 保育方針の一致している
  • 労働環境がいい
  • 人間関係がいい

どれも就職する上で大事なポイントです。保育方針が違えば、働いていて疑問が生まれてしまうし、給料が低かったり休暇が取りにくかったりする保育園では正直働きたくないでしょう。また、保育士さんは女性が多いため、人間関係に注目する人も多いです。

それでは、さらに詳しくみていきましょう。

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保育園の方針と保育士さんの理想のギャップがない

絵を紹介する保育士

保育理念や保育方針の一致

保育園によって保育理念や保育方針はさまざま。たとえば、英語を取り入れていたり、外遊びでは泥んこ遊びなど感覚遊びを積極的に取り入れたり、園独自のカリキュラムを取り入れている保育園が多いです。

保育士さんももちろん考え方はさまざま。子どもをのびのび保育したいのか、ルールを決めてしっかり指導しながら保育したいのか、面接などでどんな保育方針をもつ保育士さんなのか見極めるのも大事です。保育園の保育方針と保育士さんの保育方針が一致していれば、働きやすいと感じるでしょう。

保育士の雇用が厳しい中で、定着率を上げるのも保育事業を行うためには大切なポイントなので、保育方針のズレには気をつけましょう。

保育士さんの能力と保育園の求める保育方針の一致

保育士さんの保育方針と保育園の保育方針が一致していても、新人保育士さんなど、能力がまだ追いついていない場合もあります。

保育士さんの能力を見極めた上で、保育園の保育方針に沿った保育を行っていくのが重要です。誰しも、職場環境に慣れるまでには時間がかかります。保育方針が同じからと言って、現場ですぐに対応できるかは別の話です。

たとえばモンテッソーリ教育の保育園に興味を持って就職しても、最初から思うようにいかない保育士さんもいるはずです。周りでフォローできる先生の配置や研修をするなど、しっかりとした環境を整えることも働きやすい保育園づくりには欠かせません。

労働環境がしっかり整っている

保育士さん

給与金額や給与形態が安すぎない

働く上で、なによりも注目されるのが給料についてです。2020年度の賃金構造基本統計調査によると、正社員の保育士の平均月給は「24.98万円」となっています。つまり、約25万が基準です。

働きやすい保育園は、この平均月収との差があまり見られない、もしくは高く設定しています。

逆に、ブラックな保育園だと、残業代をしっかり計算して出さないことが多いです。残業代自体を払わなかったり、30分以上残業しないと残業代がつかなかったり、その場合保育士さんは辞める選択をとるでしょう。基本月給とあわせて、残業まわりの賃金は整えておきたいポイントとなっています。

労働時間が定まっている

保育園は基本的にシフト制です。7時から20時の間で8時間労働が目安となります。シフトがちゃんと組めていて、休憩もちゃんと取れるのが働きやすい保育園といえます。

ただし、運動会やお遊戯会などイベント前には事務作業や製作作業などが加わり、どうしても残業が必要となってしまう保育園も多いです。

サービス残業をさせることなく、就職前にしっかりと残業が多い月の説明をし、残業代の付け方についても整備しておきましょう。

福利厚生が整っている

福利厚生が整っているのも、働きやすい保育園の特徴の一つです。とくに産休や育休がとりやすいかどうかは、女性の多い保育士さんにとって注目するポイントとなります。

また、雇用保険や健康保険、年金など法定福利厚生がしっかりしているというのも、働きやすい保育園の最低限の条件だといえます。

他に、交通費手当や住宅手当などの充実や、リフレッシュ休暇など有給休暇とは別に特別休暇が設けられていると、働きやすいと感じる人が増えるでしょう。

事務作業をICT化をしている

近年では、ICT(通信技術を活用したコミュニケーション)を取り入れている保育園も増えています。手書きでおこなっていた連絡帳のアプリ化など、業務の軽減ができると話題です。コロナ禍でICTを取り入れた保育園もあるでしょう。

ICTをうまく活用することで、業務を効率化でき、保育士さんが働きやすい環境づくりが進められます。

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風通しよい人間関係

保育士さんと子どもたち

子どもが好きな保育士でも、職場の人間関係がうまくいかずに辞めてしまうケースもあります。園長や主任などの指導が厳しすぎる、難しいことを先輩保育士さんが押し付ける、などがないような人間関係づくりが必要です。

男性の保育士さんももちろんいますが、女性の多い職場に変わりはないので、妬みや同僚いじめなどがないか、事業者側としてもしっかりフォローしましょう。

そのためには、仕事の分担やデジタル化などを積極的に取り入れ、保育士さんが仕事へのストレスを溜めない環境を作るというのも一つの手です。

保育士の応募が殺到した保育園の事例

2022年9月に東京都杉並区にある保育園が、働きやすい職場として話題になりました。

話題となっているのは、社会福祉法人風の森が運営する保育園で、「Picoナーサリ」を運営しています。保育士の数も国が定める基準の2倍以上在籍しているという。

例えば、30人に1人の配置が必要となる5歳児クラスには、保育士3名が担当しており、作業の分担を行っています。園児の給食中には、教室とは別に作られた専用の休憩室で休憩をとる保育士も。Picoナーサリでは、すべての職員が園児と離れた場所で1時間の休憩が取れるそうです。

また、勤務時間もシフトによって厳密に守られ、基本的に月の残業時間はほぼ0だといいます。

さらに、事務作業をICT化して、人件費を削減し、浮いたコストで別の保育士を雇うなどをして、保育士の比率を上げています。

最初は基準通りで運用していましたが、基準通りの配置だと難しいという現実を目の当たりにし、

保育園の増員に踏み出しました。その結果、働きやすい保育園として話題になるまでPicoナーサリは成長したのです。

情報元:Yahoo!ニュース

成功事例からみえるように、労働環境の働きやすさから整え、保育士が働きやすく長く続けられる職場づくりが重要です。

まとめ

保育士さんが働きやすい保育園が作れれば、離職率は低くなります。なので、働きやすい保育園づくりと、働きたいと思う保育士さんをつなぐ作業が大事です。保育だけでなく、保育士さんのニーズも考えながら保育方針などをしっかりと決め、雇用する保育士さんを見極めることも必要です。

保育以外の事務部分のデジタル化を進めるなども、近年の保育士さんが働きやすい保育園づくりで注目されているので、検討してみましょう。

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