安全に保育園を運営することは、保育事業者にとって重要なポイントの一つです。怪我などを防ぐための対策や、コロナなど感染症の予防など配慮する安全面はさまざま。
保護者が安心して我が子を預けられる環境を作るためにも、安全性の高い保育園を作るポイントを押さえましょう。
今回は、安全性の高い保育園を作る5つのポイントと、実際に安全な保育園作りに力を入れている保育園を3園紹介いたします。
安全性の高い保育園が取り組むべき5つのポイント
では、具体的にどのように取り組めば、安全性の高い保育園を作れるのでしょうか。
ポイントは以下の5つです。
- 質の高い保育士の雇用と教育
- 安全な施設環境の整備
- 保護者とのコミュニケーションの活発化
- 徹底した感染症予防対策
- 事故やトラブルに備えた対応体制の整備
それでは、具体的にそれぞれのポイントでどのような取り組みが必要なのか、以下にまとめていきます。
質の高い保育士の雇用と教育
保育士は、子供たちの安全と発達を支援する重要な役割を担っています。運営する保育事業者が、積極的に質の高い保育士の雇用と教育に力を入れることが必要です。
具体的には、保育士の適正な選考、初任者研修やキャリアアップ研修の実施、スキルアップのための外部研修の提供などが挙げられます。
安全な施設環境の整備
保育園の施設環境は、子供たちの安全に直結する重要な要素といえます。保育園事業者は、施設の設備や清潔さについて定期的な点検と改善を行い、火災予防や防犯対策などの安全対策を徹底することが必要です。
保護者とのコミュニケーションの活発化
保護者とのコミュニケーションを密にし、保育士と保護者が連携して子供たちをサポートすることも安全性の高い保育園作りには大切です。保護者との面談やアンケート調査、保護者向けの説明会や講座の開催などを通じて、保護者との信頼関係を構築していきましょう。
徹底した感染症予防対策
コロナ感染やインフルエンザ以外でも、保育園ではRSウイルスや溶連菌感染症、手足口病など園内で一気に広まる可能性のある感染症がたくさんあります。なので、感染症予防対策を徹底することが大事です。
具体的には、手洗いや消毒の徹底、体調管理の徹底などが挙げられます。とくに、小さい園児ですと、おもちゃを口に入れてしまう事が多いので、おもちゃの消毒をこまめにおこないましょう。
事故やトラブルに備えた対応体制の整備
保育園事業者は、事故やトラブルに備えた対応体制の整備が必要です。具体的には、救急車の出動に備えた訓練、避難訓練の実施、保護者との連絡体制の確立などが挙げられます。
安全性の高い保育園を作るためにルールを共有する
保育事業者が気をつけるだけでなく、働く職員にも安全面に関する意識付けをすることが重要です。ルールを作り、保育士さんたちに共有していくことで、すれ違いのない安全な環境を整えることができます。
具体的にどのようなルールを作ればいいのか、以下で紹介します。
衛生面のルール
保育園内での衛生面のルールを決めましょう。
具体的には、
- 手洗いや消毒のタイミングや方法
- マスクの着用についてのルール
- 病気の子供の送迎や入園についてのルール
などが挙げられます。
生活環境面のルール
保育園内での生活環境面のルールも大事なルールの一つです。
具体的には、
- 子供たちの見守りに関するルール
- おもちゃや遊具の使用に関するルール
- 火災や地震などの災害時の避難に関するルール
など、日頃から共有していくことが大切です。
とくに、災害発生時には混乱が起きやすいので、定期的な避難訓練は絶対に忘れないようにスケジュールを作っておきましょう。
人間関係のルール
保育園内での人間関係のルールを決めることも必要です。
- 保育士同士や保育士と保護者とのコミュニケーションに関するルール
- 問題やトラブルが発生した場合の対応ルール
など、人間関係に関するルールは早めに作っておきましょう。
安全な保育園作りができている保育園の実例
安全面をしっかり配慮し、すてきな保育園作りができている保育園の実例を紹介します!
麻布保育園
東京都港区にある「麻布保育園」は、保育士の育児経験や資格、スキルアップ研修の実施など、保育士の教育に力を入れています。また、施設環境の改善にも取り組んでおり、防犯カメラの設置や非常食の備蓄など、安全面の対策も徹底しています。
木蘭の里保育園
福岡県久留米市にある「木蘭の里保育園」は、子供たちの安全に配慮した施設環境を整備しています。具体的には、地震や台風に備えた防災設備や緊急避難経路の整備、食物アレルギー対応の徹底などが挙げられます。また、保護者とのコミュニケーションにも力を入れており、月に一度の保護者会や園庭開放日など、保護者との交流を大切にしています。
つどいの森保育園
大阪市東淀川区にある「つどいの森保育園」は、環境保全にも力を入れた保育園です。保育園周辺の公園での草刈りやゴミ拾い、子供たちと一緒に野菜作りを行うなど、自然との触れ合いを大切にしています。また、子供たちの健康管理にも力を入れており、定期的な健康診断や予防接種の実施などを行っています。
これらの保育園は、保育士の教育や施設環境の整備、保護者とのコミュニケーションや環境保全など、さまざまな面で安全な保育園作りに取り組んでいます。実例を参考にしながら、自身の保育園の安全性向上に取り組んでみてください。
まとめ
保育園を運営するにあたって、安全面への配慮は切っても切り離せない大事なことです。
今回紹介したポイントをしっかり見直して、安全な保育園を作っていきましょう。